【 天海のメッセージボトル 】
タイトルは、テンカのメッセージボトル、でいいのかな。
未来のメッセージボトルマシンを利用したやりとりの、優しい物語。
読了まで20分程度。
地の文まで読んだ、フルボイスの作品です。
物語はいまより少し未来、人類がもう少し宇宙に進出したころの物語。
地球人と宇宙人は、お互いの痕跡を見つけ、お互いにコンタクトを取ろうと挑戦を続けてきました。
そんなころ、流行していたのは「メッセージボトル」という機械。
機械にSDカードを差し込み、メッセージホログラムを録画すると、どこかの誰かへと届くというもの。
もしかしたら宇宙の誰かへと届くかもしれない…
主人公も、ジャンクのSDカードを買い集めては、何度も転送を試みました。
ところが、不思議なことに、受信機も兼ねたその機械は、めったにメッセージを受信することはなかったといいます…
そんなある日…
メッセージボトルが、珍しくメッセージを受信している。
テンカ、という幼い少女から送られたそのホログラムは、舌足らずの声で、どこかの誰かにメッセージを送っていました。
主人公は、テンカに届くことはないだろうと思いつつも、メッセージを返します。
何度かのやり取りの間に、テンカはどんどん育っていきます。
そして…?
ちょっと不思議でやさしい物語でした。
フルボイスの、優しい語り口が耳に心地よかったです。