【 僕らのノベルゲーム 】
廃部寸前の文芸部だったが、文化祭で目立たせる方法として、ノベルゲームを作ることになった!
初めての共同制作に、トラブルは続出… 無事ノベルゲームは完成するのか!?
読了まで3時間程度の長編ゲーム。
長編のように感じるかもしれませんが、市販ゲーム顔負けのクオリティでぐいぐい読ませてくれるので、クリアまでの体感時間はちょっと少なめ…かもしれません。
主人公・新平の所属する文芸部は、部員5人と廃部の危機にあった。
そんなおり、メンバーの一人・タツは、文化祭にノベルゲームを作って公開しないか? と持ち掛ける。
様々な部に協力してもらい、QRコードを置いてもらい、それを読み込むと先が読めるようになるというゲームで、学校の部全体のPRにも繋がるという素晴らしいアイディア。
新平の提案したシナリオで、プロジェクトは進行していくが、土壇場でトラブルが起きて…?
ノベルゲームならメンバーの特技を生かして、それぞれ作業を分担して作ることが出来る… 提案したタツはノベルゲーム制作にも慣れているようで…
キャラクターは個性的で、みなそれぞれ創作が好きで、それに打ち込む様子がしっかりと描かれています。
主人公・新平もそんなひとりだったけれど…?
新平の中にはとある少女がいました。
感情を持たない少女・エレナ。
今回は彼女のストーリーをプレゼンして、そして部員のみんなに納得をもらい、彼女のストーリーを表に出す機会に恵まれます。
タツの知り合いの絵師にも、彼女を書いてもらうことを約束してもらい、新平のやる気はうなぎのぼり。
創作する人なら、みんな持ってますよね、表に出すことはなかなかないにしろ、自分だけのストーリーを…
順調に見えたゲーム制作だけど…
ある日の出来事を境に、文芸部の心はバラバラになってしまい…
どうなる、ゲーム制作!?
どうなる、エミリ!?
とにかく何か創作をしている人間には読んで欲しいノベルゲームでした。
きっと共感できるはず。
文章が巧みなので、楽しい合宿の様子も、文芸部が崩れていく様子も、見事に描き切っています。
若干長めな作品なのでプレイまでに気合が必要かもしれませんが、読み始めればこの世界に没頭できるはずです。
あと、シーンに対して音楽が合わない…なんて悩みはめっちゃわかる…w あれ合わせるの難しいよね…w