【 パーソナル・スペース 】
星間戦争で滅んだ星、そこで主人公の宇宙飛行士は、壊れかけたコピー人間と、壊れかけたアンドロイドと出会う…
彼女たちの残したばらばらの順番の映像を見て、ストーリーを把握していくというSFアドベンチャー。
とはいえ難しい操作はいりません。
プレイ時間は1時間半程度かな?
ファンビル星から各星と送られ、現地の人間をコピーして、その星を調べる、という実験を行っていたファンビル星人。
地球に降り立ち、現地の人間をコピーしたのは、のちにシロエと呼ばれる少女だった。
少女は地球の人間と仲良くなるものの…
やがて起こった地球とファンビル星人の戦いは、お互いの文明を滅ぼすまで至った。
そして主人公は、荒野となったファンビル星へと降り立ち… そこで宇宙船を見つける。
期待せずに入った宇宙船の中には、自我が揺らいでいる奇妙な少女がプラネタリウムの機械を使い、ひとりで遊んでいた…
なぜか主人公に反応し、ロック解除されたシロエの記録データ。
あなたはこれを読んでゆき、彼女の120年分のデータを確認、この物語の確信をつかむことになります。
表示されるチャプターを読んでいくのですが、そのデータはばらけていて、再生される順番はバラバラです。
とはいえ、ストーリー自体はそこまで入り組んでいないので、メモを取ったりする必要はありません。ファンビル星人による苦しい実験の後、なんとかしてもう一度地球に戻りたいと願うシロエは、こっそりと自分の仕事を手伝わせるアンドロイドを作り、宇宙船を完成させます。
危機を潜り抜け、なんとか地球にたどり着いたシロエたちを待つものとは…?
シロエとクロハ。
クロハは、シロエが最初に宇宙に降り立った時に出合った人間でした。
そして彼の顔データはどれも黒く塗りつぶされています。
その理由とは…?
壊れかけたコピー人間とアンドロイド。
せめてデータだけでも参照して、彼らの生きた証を、主人公が心に刻めるといいですね。
最後は切ない終わり方でしたが、星座になぞらえた生は、悪いものではなかったはずです。
春根利馬さんは、前回のティラノゲームフェスでグランプリを取った実力派。
この作品を読むのは間違いではないはずです。
プレイ時間は1時間ちょっとかかるので少し長めですが、ぜひ触れてほしい作品でした。