アリスソフトの大人気鬼畜RPGシリーズ第四弾。
空中都市イラーピュを舞台に、過去の戦争の傷跡と遺産に触れるランスたち…。
HDD専用という大作RPGで、PC98ユーザーへのHDD普及に大きく貢献しました。
それ故に画面もとてもきれいで、またCG枚数も多く、H度もとても高いです。
*この記事は18禁です。
高校生以下の方の閲覧を禁止します。
【ランスW 〜教団の遺産〜】
発売/開発:アリスソフト
ジャンル:王道鬼畜RPG
対応ハード:PC98シリーズ(HDD専用/256色ボード対応)
発売日:1993年12月11日
定価:8500円
レーティング:18禁
かつて、M・M・ルーン(マジック・マスター・ルーン)たちにより世界は制された。
M・M・ルーンたち聖魔教団は、浮遊する要塞・闘神都市、そして人を改造した強力な戦士・闘将を生み出し、魔人たちと戦争を行う。
だが戦争は、裏切りと言う形で収束をむかえる…
一方、そんな事は全く関係なく、神様にバツとして、見知らぬ土地へと飛ばされたランスとシィルだったが…
見つけた町へとたどり着いた二人は、ここは地上の人々が「イラーピュ」と呼ぶ闘神都市の一つだと知る。
鬼畜戦士による、空の上での活躍が始まる!
もともとは、闘神都市υというPCE向けゲームを作っていたものの、様々な事情によってお流れになってしまい、そこでその設定回りを利用して作られたのがこのランスW、とのこと。
闘神都市の設定を絡めた重厚な設定に基づいた深い物語は、のちの方向性を定めることにもなりました。
1993年にしてHDD専用のゲーム。そのためCG枚数も多く、画面もとてもきれい。ちなみにこのゲームは、HDDの普及に一役買った、と言われています。
さらに、この時代に256色環境にも対応しています(16色環境でもプレイ可能)
この記事もエミュレーターの関係で、256色対応環境でプレイしたもののスクリーンショットとなります。
とはいえ1枚1枚のCGは16色以下なので、同時表示したときのパレットの優先度などが、16色環境と256色環境で異なっているという感じのようです。
きらきらした色遣いだった前作とは異なり、ゲーム中に使われているCGのパレットは、やや彩度を抑えめにしたもので統一されています。
ランスVの鮮やかさも好きでしたが、これはこれでしっとりとした雰囲気があって好きです。
ゲームシステムは、移動はランスUや、ランスVのフィールド画面のような見下ろし方で、地図のような物が表示されている中で、現在地が赤く表示されるという形になっています。そこから上下左右キーで移動できます。
ただし今回はフィールド移動はなく、ダンジョンに入るまではAVG画面となっており、ダンジョンのみがこのマップ移動システムになっています。
前作はダンジョン内は普通のフィールドRPGのような移動になっていましたが、今回は基本的にマップ移動システムを採用しています。
ちなみに時間の概念があり、ゲーム内で午後8時になってしまうと強制的に街に戻されます。ただし、その時の現在地にシィルが目印をつけるため、翌朝に一瞬でその場所に戻ることが出来るのですが。
ダンジョン内でイベントなどが発生する部屋などに入ると、キャラを操作して動き回るタイプの「部屋モード」へと変化します。部屋内の怪しい場所を調べたり、宝箱を見つけたり。
ただし特定の部屋に入ると強制戦闘になることもあるので注意が必要です。ただし、こういった部屋での戦闘でないと現れない女の子モンスターなどもいます。
戦闘は、ランスV同様、戦略SLG風(タクティカルコンバット形式)画面で行います。
ランスV同様、気力の概念があり、気力を使いすぎると休憩しないと次の行動が出来ません。
また、魔法や特定の技などは、一度使用すると、一定ターン使えなくなるため注意が必要です。
ただこの戦闘は、敵の体力が高めに設定されていることが多いため、やや長時間化することがありつらいです。
例えばモーデルズゴーストという敵が出現した場合、こいつは攻撃もしてこないのにHPがバカみたいに高く、ただ気力の回復を繰り返しながらボコボコにするだけ、という単純作業が発生してとても面倒くさかった…また、魔法属性や武器についた属性があるのですが、シィルはレベルアップと共に、バランス型から炎特化型に変化してしまうため、炎耐性を持っているキャラに対して無力化することがあります。
また、かなみも全体攻撃技を持っているのですが、やっぱり炎属性。炎が弱点の敵にはいいのですが、当然、それに耐性を持っているHP多めの敵や、大量の敵が出現した場合は、戦闘がキツくなります。
どうしても戦闘が長時間化しがちのため、後半になると戦闘に飽きてきます。そのくせ、ザコ敵からのレアドロップアイテムなどもあるため、戦闘を繰り返さねばならないのですが。正直つらかった。
戦闘中に、女の子型のモンスターが出現することがあります。
これらは女の子モンスターと呼ばれ、HPを5以下(敵によってはそれ以下)にしてから「襲う」コマンドを使用すると、HCGを見ることが出来ます。
普通に倒してしまっては当然CGは見られないため、ある程度弱らせた後に、ランス君の「手加減攻撃」というコマンドによって、HPを少しずつ削っていくことになります。
積極的に狙うと、やはり戦闘が長時間化しがちなため、やや面倒ではあるのですが、女の子モンスターとのHシーンもCGモードに収録されますので、やりこみ要素の一つになっています。
ただし襲うコマンドで襲った女の子モンスターの分は経験値が入らないのでご注意を。
また、イベントによっては、女の子モンスターを倒さずに襲うことが、先に進める条件になっているものもあります。
ちなみに私は女の子モンスターは未コンプ…ヒューバートとフリークが自動戦闘で倒しちゃうので、まじしゃんとのHが見られませんでした。幸運にも神風は見られたのですが。
アイテム関係のバグが多いようで、所持アイテムが多いときに入手したアイテムが消滅するバグなどがあるらしく、その場合進行不可になります。
プレイの際は所持アイテム数に注意しましょう。
なお私がプレイした際には、お帰り盆栽が増殖するバグに遭遇しましたw しかも重要アイテムだから捨てられないしw
ちなみにこのゲーム、通常の敵はお金を落とさず、レアな敵から僅かなお金をドロップするだけなので、結構お金が困窮しがちなのですが、1日に1度、街の青年団事務所に行って鬼畜コマンドを行うことで、お金を奪うことが出来ます。
鬼畜行為を行ってのデメリットもないため、基本的に1日に1度、青年団事務所に向かってはお金を奪うことの繰り返しになります。
ダンジョンそっちのけで街に留まり鬼畜行為です。
もうゲームの目的が金を奪うことなんじゃないかってくらいに青年団事務所には通いました。なんだろうこのゲーム。後半になると、お店ごとランスのものにできるのもあって、お金は不要になるのですが…今となっては古いゲームのため、やや不親切な部分はありましたし、時間の概念によってややプレイしづらい部分があったりと、不満点がないわけではなかったのですが、十分楽しめました。
とにかくキャラクターが魅力的でした。とりあえず登場した、みたいな使い捨てキャラがおらず、すぐ退場するキャラでもきちんと信念・個性を持っていたりするため、キャラクターが生きている感じがとてもするのです。
…とはいえ、当然ゆきずりHをするキャラは使い捨てですが、それでもなかなかHシーンに至らずヤキモキしたりするのが、また楽しかったので、あまり使い捨て感はなかったです。
普段ここにスタッフリストを載せているのですが、今回のゲームのスタッフリストが、リストとして掲載が非常にやりづらいものだったので今回は割愛します。
Windows版は現代のWindows10でも動くため、プレイの敷居はそこまで高くないと思います。
ぜひ遊んでみてください。
◇プレイ日記
ランスWリメイク希望!!
*記事内の画像はすべてアリスソフト、PC98版「ランスW 〜教団の遺産〜」より
おかゆを壁にして立ち回れば22レベル辺りでなんとかなります
普通に後半に出てくるものだと思ってました。まさかフリークおじさんがあんなに出しゃばりだと思わず。