【 MSXマガジン永久保存版3 】
2004年春発売の、MSXマガジン復刻版第三弾。
まだ編集部は刊行を続けるつもりで、そのために掲載したいゲームの権利者探しもしていたようなのですが、永久保存版としての復活はここでいったん終了しています。
今回は当時の人気作・話題作・珍作を20作収録しています。
前作までのエミュレーターは最新のWindows環境では動かないのですが、こちらはWindows10にもインストールできるのが嬉しい所ですね。
なお、収録ゲームに人気作が多かったこともあり、プレミア価格です。
まだ定価の倍程度とかなりお高いんですが、一時期数万まで高騰していた値段もやや落ち着いたかな。というか私が買ったらその直後から1000円程度下がり始めたのでくやしいったらw
また、表紙には「20本収録」とありますが、実際はユーザーから募集したプログラムコンテストの入賞作品なども収録しているため、収録作品数はもっと多いです(小規模な作品も多いですが…)
【MSXマガジン永久保存版3】
発売:アスキー
ジャンル:バラエティ(レトロゲー復刻収録雑誌)
発売日:2005年4月28日
動作環境:WindowsXP/2000以降
レーティング:18禁作品を含む
定価:2800円
それでは収録ゲームを紹介したいと思います。
18禁ゲームも同時に掲載しているので注意です。とはいえこの記事ではナニかが見えちゃったりはしていませんが…ただしSMレディのタイトルは、TKBが見えているところはトリミングしました。
ちなみに前号では、本誌の方の18禁カットにはボカシが入っていたのですが、今作ではボカシなしですw まあ…たぶんこの雑誌買う人で未成年はそんなにいないと思うしな…
- プリンセスメーカー
1991年発売、ガイナックスの育成SLGの金字塔です。
まだマイナーだった「育成SLG」というジャンルを一気に押し上げた名作。
ここでは孤児を育てるという設定で、妖精だったり神様から預かった子だったりはしないみたいですし、お手伝いしてくれる助手的存在に娘を嫁に奪われたりもしないので安心ですね。
ちなみにプリメはSS版の2をやったんですが、家事手伝いで終わりました(そこでSSが壊れたので終了)
1986年マイクロキャビンより発売。
ロムス病という病に侵された子狐を助けるために奮闘する母狐のAVG。
ゲームはコマンド選択式で、入力式ではないのでまだ安心ですが、デストラップも多く難易度はやや高めで、また、このMSX版はRPG的な部分を持ち、別機種とはかなり違う要素があるようです。
- スターアーサー伝説T 惑星メフィウス
T&ESOFTより1985年発売ですが、初出は1983年で、発売から何度も他機種に移植された有名AVGです。
惑星メフィウスへと降り立ったスターアーサーとなり、超兵器となりうる伝説の剣・レイソードを求めて冒険するというストーリー。
MSX版は他機種とは異なり、コマンド選択式へのシステム変更などがあるようです。
というかこれテープだったんですね…ひええ。
ちなみに当時、どうしても解き方がわからない方のために、郵送で送ってもらえるヒント集があったようです。時代を感じますねえ。
- ルーンワース 黒衣の貴公子
1990年、T&ESOFTより発売。
光と闇の境界にある「ルーンワース」という世界を舞台にしたA・RPGです。
経験値を排しており、敵を倒す要素が薄いらしいのですが、その代わり、アイテムでレベルアップが出来るらしく、アイテム収集が重要になってきそうですね。
- アレスタ
1988年発売、コンパイルシューティングの最高峰のひとつ。
環境維持コンピューターが狂い、奇形植物が生まれた…。
奇形植物の暴走により恋人を瀕死に追い込まれた主人公・レイ=ワイゼンは、戦闘機アレスタに乗り込み、奇形植物殲滅へと向かう…
比較的コンパイルシューティングとしては初心者向けらしいです。本当か〜〜〜?(STG苦手
- グレイテストドライバー2Dスペシャル
1989年、T&ESOFTより発売。このメーカーのこういうゲームは珍しいような。
見下ろしタイプのレースアクション。
本来は同タイトルの疑似3Dレースアクションもあるらしいのですが、それの2Dバージョンと言うことになりますね。
コースは全6種、3種のマシンと共にコースを駆け抜けるのだー!!
- エミーU
実写取込の「長崎エミーちゃん(16歳(設定」とおしゃべりするゲーム。
これが1985年の作品だというのが驚き。
いろんな言葉を入力することで、エミーは学習し、どんどんキミ色に染まっていくよ、とのことですが… …どういうシステムなんだろ? 人工知能のハシリなんでしょうかね?
本誌では同時に人工無能(特定のワードに返信を返すシステム、インターネット黎明期のチャットルームやサイト上の育成ゲームなどでも流行)も取り上げて、違いを解説しています。
- 聖拳アチョー
1984年アイレムより発売のACT。…アイレムってたまに変なゲーム出すよね。
アチョー流憲法の達人・聖拳アチョーと呼ばれる男、その本名はトーマス。
彼の恋人・シルビアを助け出すため、彼は謎の組織「X」の館に忍び込む…という横スクロールアクション。
主人公の名前がアチョーなわけではないので注意、とのことです。
- 仔猫の大冒険-チビちゃんがいく-
1986年カシオから発売のかわいらしいACT。
遠く離れてしまった幼馴染・ピピからの手紙をもらった子猫のチビは、ピピに会うために遠い道のりを乗り越えて会いに行くことを決意します…という横スクロールアクション。
ネコマネキというアイテムを取ると巨大化して敵のダメージを防ぐことが出来… …なんかに似てない?
武器を持っている時以外は攻撃が出来ないため、基本は避ける動作で進んでいくみたい?
- カシオワールドオープン
1985年カシオから発売されたゴルフゲーム。
キャラクターの背後からの図と、見下ろし型画面で着地予想地点をたてて…と言うゲームになるのかな。
風向きなどもあるようなので気をつけましょう。
- 伊賀忍法帖
1985年カシオより発売の固定画面ACT。
秘伝の巻物「伊賀忍法帖」を甲賀の忍者に奪われてしまったため、伊賀の忍び「伊賀丸」が甲賀の城に堂々と取り戻しに行く…というストーリー。4つの「伊賀忍法帖」を集めるのが目的です。
画面内にある敵の巻物により、忍法を上手く使うのがコツみたいですね。
- 伊賀忍法帖 満月城の戦い
1986年、カシオより発売の固定画面ACT。
上の「伊賀忍法帖」の続編。無事、全4つの伊賀忍法帖を取り戻した伊賀丸に、今度は甲賀の本拠地である満月城にある「秘密の手鏡」を探し出すという使命が下る…
一見すると前作とあまり変わりませんが、月の満ち欠けにより敵の強さが変動するという要素が組まれています。
- ウィング・リベンジャー
1994年、Sequenceより発売のSTG。
2008年の地球を舞台にした、巨大組織「FAIP」とレジスタンス組織『R』の戦いを描く、全3ステージのSTGになっています。
敵が巨大な船などが多く、スペックをフルに使っているのがウリみたいですね。
全3面のほか、オマケステージがBディスクに収録されています。
- 13怪談
前号の永久保存版2にも「眼獣・沙」が収録された、同人ゲームサークル「BLUE EYES」さんによる、1996年制作のノベルゲーム。かなりMSXの後期になりますね。
ストーリーには分岐はなく、一本道の読み物作品です。
ホラーが題材なのもあり、一部、グロテスク・衝撃的な画像が表示されるので注意してください。
- グレイ・グロファー
1996年、TPM.COM SOFT WORKSより発表されたパズル感覚のSTG。
前号でも「デルビンダス」が収録されていました。
画面内をウロウロしている小人さん(?)を敵機に乗せると、その敵機を撃破できるようになる…という変わったシステム。
- ミストラルブルー
2002年にPOPCoRNより発表された本格RPG。
ゲーム枠やイベントシーンなどに減色されたCGを使っているのも時代でしょうかね。
いくつもの世界が交錯した大地で、世界の終わりを宣言し、一つになった世界の片隅で起きた奇跡。
破壊の神「ガランティ」の力を操る女、スカーレット・カーマインを倒すため、主人公・ミストとなり冒険の旅に出よう!!
- 完全攻略キョクゲン
1997年、M改より発表された、MSXのSTGのまさに極限を行くSTG。
ストーリーモードとタイムアタックモードが収録されています。
画面が綺麗なのでワクワクしますが、なんせ私はSTGは鬼門レベルでへたくそ。
でも難易度調整があるみたいなので私にもできるかしら…。
- クラッシュパコッチェ
2004年SYNTAX/ぽっぷらいと制作。…こんな時期に出てるってことは同人作品なのかな?
主人公「パコッチェ」をコロコロ転がして、画面内の風船を割るというアクションパズル。
つるつる滑るパネルがあったり、基本的には通ったパネルは壊れてしまったりと、かなり全ステージクリアまでの難易度は高めですが、画面の雰囲気がとにかくポップでキュートです。
- カオスエンジェルス18禁作品です
1989年アスキーより発売ですが、アスキーは長いことこれを黒歴史化していましたね。
魔物娘、というジャンルを築き上げた作品。ジャンルは3DRPGです。
このゲームにおけるモンスターはすべて女の子…、というトンデモ作品ですが、残念ながら我ら魔物娘ガチ勢にはちょっと物足りない程度ではあります。
ただし、この作品がなかったら、魔物娘と言うジャンルは大きく遅れていたと思うので、こちらのクラスタにおいては、ひとつ決定的になった作品と言えるでしょう。
- SMレディ18禁作品です
1994年、MO SOFTより発売の18禁分岐4コマ。
ちょっとだけトリミングして、全年齢ページで見えちゃダメな部分は隠していますw
18禁作品ですが、直接的描写はなく、おバカでちょい下品?、って感じ。
インディーズメーカーですが、現在漫画家をしている方が手がけた作品であり、イラストがノリがいい感じでとてもかわいらしい!
上記のゲーム以外にも、読者制作の投稿ゲームがいくつか収録されていますが、記事が長くなりすぎるため、そちらはこの記事では紹介しません。もし紹介する機会があった場合、そちらは別記事にまとめようと思います。
ツール類の紹介などもそちらで。ツクールめいたツールが収録されていて、それのサンプルゲームが面白そうなんだよね。
また、BASICなどのランチャーを、FDD枚数を5枚のスキンにして起動した場合、5枚目がFDドライブ(Aドライブ)へのアクセスになるため、仮想ドライブツールなどを使えば、手持ちのディスクイメージを使用したエミュレーターとして使用することが出来ますので、再現性の高いエミュレーターを探している方は、こちらも便利ですね。
今回の本誌の方は、相変わらず専門的な話題が多いですが、収録ゲームのほかにもツール類を収録しており、本誌の方にはそれらを利用した制作講座なども掲載されています。
ちなみに前の持ち主の方がある程度本誌を読み込んでいたらしく、本全体にページを捲った時の歪みが出ていて、付録のシールのページが台紙からずれたシールが生まれてしまっていました。使わないけれどちょっともったいない。ちなみにこのシール、FDラベルにもなる優れものです(笑
MSXマガジン永久保存版ももっと続いてほしかったですねえ、この本もお値段高騰気味ですし、これらの再販などの願いも込めつつ、それにこうやっていろんなゲームが収録されている=普段はやる機会のないジャンルにも触れる機会を得れるので、またこのようにいろいろ収録された本が出てくれたら嬉しいなあと思います。
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