【 雨やどりの妖精 第4話 】
雨の日、雨宿りをしている人間の前に姿を見せる、現代の妖精さんシリーズ第四作目。
分岐ありのノベルAVGで、エンディングまで25〜30分ほど。マルチエンドですが、EDがいくつあるのかが不明なので、コンプしてるかは不明ですが、いくつか見ても40分はかかってないかな。
サブタイトルが一見間違いのように見えますが、とあるエンディングによって、このタイトルの意味が説明されています。
こちらから無料プレイ可能です(ノベルゲームコレクションへ飛びます)
スマホを含むブラウザのほか、Windows/MacintoshでDLプレイも可能です。
かつて担任の教師に助けられた経験から、自分も小学校の先生を志した梓。
無事、夢をかなえ、恩師もいる母校で新人教師を務めることになった。
年度の途中で担任を交代する、という形で務めることになったため、生徒の家にあいさつ回りをしていたが、そこで、学校での態度に問題のある生徒・慧の母親に、「子供を捨てたい」と溢され…
激務の中で悩む梓は、深夜の公園で、雨の中砂を掘って遊んでいる慧を見つけることになる…
このシリーズ、回を追うごとにテーマが重くなっていく気がします…。今回は、『ネグレクトされた子供の問題に立ち向かう教師』を描いています。
正直ここまで重く、リアルなテーマを扱うノベルゲームシリーズもなかなかないと思います。
今回、妖精さんは、情緒に問題のある慧に、変身ヒーローである『ウルフマン』に似ていることから、ウルフマンと呼ばれ、自分でもそれを名乗って登場します。
怪しいものじゃない、じゃないよ! 変身ヒーローを名乗る、真冬に薄着の男は十分怪しいよ!!ww
ウルフマンは、ここで雨の日は慧の相手をしているから、お前はこいつの環境を何とかしてやれ、と言います。
そうして梓は、慧のために行動を始めますが…
少しずつ分かってくる慧の過去で父親が不在の理由がわかります、そして慧との成り立たない会話…。
あくまでも自分たちは教師だと、暗に踏み込み過ぎるなと忠告する先輩教師、そして今は校長となった恩師も、慧のために手を尽くしてくれるけれど…
恩師の行動の結果を納得して慧のために受け入れるのか、それとも自力で慧のために尽くすのか…、それは貴方の選択次第。
今回はどうしてももやもやとしたものが残りました。
必要以上に踏み込めない、教師としての立場であるからかな…、マルチエンドだけど、心からハッピーエンドだと言えるものもなくて…。うーん。
ただこれは、結果が出てないからかなあ…なんていうか、慧はこれからどうなるのだろう、という終わり方なので、だからもやもやするのかな…
慧はこうなりました!ってはっきりと、ユーザーが安心する結末になっていなかったなあ…と、若干思いました。
ウルフマンが去った後の梓が心配です。
しかし、ウルフマンこと妖精さん、子供好きなんか…って切なくなるようなエピソードもはさまれてて…すごくやり切れなさ。
ノリは悪いけど面倒見は悪くない…。
*こちらはティラノゲームフェス2018参加作品です。
このティラノゲームフェスでは、応募されたゲームを遊んで感想を送るだけで豪華賞品が当たる、オンラインゲームイベント。
ゲーム制作者側も、ゲームプレイ側も、ともに盛り上がることのできるイベントとなっています。
ティラノゲームフェスは現在開催中! みんなで盛り上げよう!!