【 雨やどりの妖精 第3話 】
少し変わった現代の妖精を描く、雨宿りの妖精シリーズ第三作目。
分岐ありのノベルAVGで、今作はちょっとテキスト量が少なめで20分ほどでトゥルー(スタッフロールつき)エンドにたどり着けるかと。
少し短めの今作ですが、世界観を大きく掘り下げ、妖精さんのことがよりわかる一本になっています。
こちらから無料プレイ可能です(ノベルゲームコレクションへ飛びます)
スマホを含むブラウザのほか、Windows/MacintoshでDLプレイも可能です。
毎度おなじみの妖精の彼は、仕事は芳しくなく、今月も成績は最下位。
今回、配属先の駅舎で、やさぐれて「こんな仕事そもそも無理だろアホー!!」などと叫びつつフテ寝してしまう。
一方、転職して営業マンになって半年…、敏樹は成果を出せずにいた。
そして疲れ果てて電車の中で眠ってしまい、終電で、終点の駅まで行ってしまう。
辺りにはビジネスホテルどころか、民家すらもなく、雨の中、駅の中で眠ることにしたが…
そこには随分とだらしない格好の男が先客として眠っていて…
そして彼は、敏樹に自らをヨウセイと名乗る…
今までは、その作品ごとの主人公からの目線からストーリーが進行していましたが、今回は、妖精さんの過去と現在が特に大きく描かれています。
妖精さんの職場は意外と現代的です。っていうかこの課長も妖精なのか…ようせいのことわりがみだれる。
そして、成績の出せない妖精さんは、みんなの前でこってりと絞られます。
一方、人間の世界。今回の主人公の敏樹も、空気清浄機の営業の仕事に転職したものの、やはり成績が出せずにおり、じわじわと上司に嫌味を言われていて……
疲れた敏樹と出会ったのは、毎度おなじみ妖精さん。
敏樹は、妖精、と聞いて、ヨウさんという中国出身の人なのかな、とかアホな誤解をしますが、…いやまあ、妖精である、って信じるより現実的ではあるなあ。
なんとなく、同じ営業のお仕事ということで、愚痴りながらも、なんとなく、共感する二人…。
だけど、妖精さんが職場で受け取った一枚の書類に記されていたものは、敏樹についてのある情報で…
今回は、妖精さんの過去や現在が大きく掘り下げられ、ユーザーに『妖精って何?』という謎の答えを披露しつつも、新たな謎をさらに残していく感じだったのですが…
しかし、やはり今回も『家族』が大きなテーマとしてあったように思います。
父親と息子の関係、それを妖精さんが、あんな形になってしまったけれど、でも、優しく取り持ってくれたことが、今回とても印象深かったですね…。
そして、妖精さんの職場はかなり規則も厳しいのですが、それを曲げてでも、友人になった敏樹のために動いた妖精さんの優しさ。
彼はそうやって人がいいから、成績が上がらないんだろうなあw と思いつつも、でもそんな妖精さんへの好感度爆上げな今作でした。
しかし本当にどういう仕事なのだろう。
今後少しずつ明かされていくのだとも思います、続編をプレイするのが楽しみです。
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