【 暗き夜よ、汝の名は女なり 】
少し奇妙なシステムのある、ひたすら夜の街を歩くAVG。
暗い空気を感じるものの、ホラー的な描写はありません。
EDは3つ、総プレイ時間は20分ほどでした。
ちょっとだけ流血・残虐描写あり。
ティラノゲームフェス2018にて佳作受賞!!
おめでとうございます!!
彼女と別れた主人公。
やりきれない気持ちを持て余し、夜の街をぶらつくことにする。
街中では、いろいろな人物と出会う。
自殺未遂を望むが、強運で失敗ばかりする女子高生。
母親の言いなりになりたくなくて、この年で反抗期だ、と笑う女性。
旦那の帰りが遅く、事故にでもあっているのではと不安がる妊婦。
そして…主人公が向かい、辿り着く場所とは…?
基本的には、出てくる選択肢の通りに、歩いたり、タバコを吸ったり、出会った人物に話しかけたり…という普通のAVGに見えます。
ところが、画面右上には謎のバーが2つ出ています。
行動のたびに、それぞれ、赤いバーと青いバーが上下していきます。
まるでそのバーは、主人公を追い立てるように上がってゆきます。そして、そのバーが最大になると…?
基本的にはどちらも行動のたびに上がりやすい傾向にありますが、場所を大きく移動すると赤いバーが下がり、タバコを吸って一服すると青いバーが下がるようです。
そして、暗い夜の中、主人公と出会う女性たち。
女性たちとの会話のなかで思い出す、別れた彼女のこと…。
彼女は、吸わないはずのたばこのにおいを漂わせていて…それを浮気だと疑って…
さいごまでプレイすると、タイトルの意味が分かります。
そして、二本のバーに追い立てられる主人公の精神も。
街で遭遇する女性たちの話は、どれも重いのですが…
自殺未遂を望む女子高生がどうしても引っかかりました。
彼女は、自殺を望んでいるのではなく、自殺未遂を望んでいる。
それは死にたいわけではなく、死を望み体を傷つける事でのカタルシスが得たいのか、それとも、自分が周囲に守られているという実感が得たいのか。
覚えのある感情だったので引っかかっただけですが…
なんか全体的に、暗く、胃の腑に溜まるような話のゲームでした。
*こちらはティラノゲームフェス2018参加作品です。
このティラノゲームフェスでは、応募されたゲームを遊んで感想を送るだけで豪華賞品が当たる、オンラインゲームイベント。
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