【 星屑とステラ 】
えむコレ。さんの文章量多めのAVGノベル。
流血・グロテスクな描写(直接的なグロ画像ではなく、痛そうなテキスト)があるのでご注意。
読了まで1時間程度。エンディングは4種類。
分岐点は選択肢の色が変化するので、セーブのタイミングが図りやすい親切仕様です。
ショタがおじーちゃんだけど、精神面はショタだし、これはおねショタ作品ではないかしら…?
ティラノゲームフェス2018にて佳作受賞!!
おめでとうございます!!
昔、昔のお話です。
とある国に、白く美しい竜が現れ、国と契約を交わして守護龍になりました。
ところがその龍は実は邪龍だったのです。
邪龍は、暴れ、人を傷つけ殺め、生贄を求めます。
そして、生贄に出された女性たちを孕ませ、邪龍の子供たちを産ませました。
やがて邪龍は、美しい三日月の龍に倒されました。
ですが、国では、邪龍の姿を引く、白い髪と赤い目の子供は殺す、という習慣が、いつまでも残り続けました。
主人公は、白い髪と赤い目を持ち生まれます。
両親にかくまわれて生きていましたが、8歳の誕生日についに見つかってしまい、両親ともども処刑が決まっていました。
両親の赤い血で染まったギロチンへと、処刑されるために歩いてゆく、その瞬間――それを制止する声がありました。
星の巫子ステラ。
その少年が、下らない古いしきたりによって殺されそうになっていた自分を助けてくれたのです。
主人公は、古い名前を捨てて、ウィリアムという名をステラにもらい、彼に恩を返すために付き人となることを決めました。
そして、10年後…――
主人公は、主人公の髪や目の色を気にしない人々のいる辺境の町で、ステラとともに生活します。
ステラは歳を取らず、その身に膨大な魔力を有した巫子…なのですが、主人公よりもずっと長く生きているにもかかわらず、主人公よりもずっと子供っぽくてとてもかわいい。
表情もころころ変わります。
ちなみにこのシーンは、主人公に、ウィリアム、と男の名前を付け、そして髪もめっちゃ短く切ってしまったことを謝っているシーンです。
そう、オープニングではわかりませんが、実は主人公は女の子。この10年の間、ずっとステラに付き従い、力仕事も進んでやっていたため、かなりたくましく育ちましたが、れっきとしたおねーさんなのです。
つまり、ショタジジイなステラと、主人公のおねーさんウィリアムは、おねショタな関係と言えなくもありません。
ビバ!おねショタ!
…すみません邪念が入りましたなんでもありません忘れてください。
これはドジっ子な医者のダレン。
何をするにも、転ぶわひっくり返すわやけどするわ…な、ドジっ子を超えたドジっ子なのですが、博識であり、村の人々には慕われています。
この人もかわいいです。
擬態、という難しい言葉を、単に身を隠すために別のモノに自分を見せるのではなく、反撃のタイミングを計るためなどにも弱いモノのように自分を見せて擬態するような場合があったりするよ…などと、難しい言葉をわかりやすく子供たちに説明する場面も。そういう頭のいい部分に主人公は感心するのですが…
他にも、かつて邪龍を倒したという善き龍・クレセント、そしてクレセントを愛するクレセントの育てた拾い子・ミカヅキ、そして、世界すべてを知るもの…
様々な魅力的なキャラクターが登場します。
ステラへと恩を返すために、日々尽力するウィリアム。
少年のような口調と行動は相変わらずだけど、孤独を抱えるステラにむかい、自分だけはステラを置いていなくなったりすることはない、と語りかけるウィリアム。
だけど、ある日、村人たちに、まるで蛇の鱗のようなアザが出来る病が流行します。
それは、密かにダレンとステラで治療法を研究していた病気でした。
魔力を大きく消費するものの、ステラの力で薬を作れば、このアザを消して治すことができる。
その特効薬を作るため、塔へと籠るステラ。ですが、主人公には、手紙を託し、クレセントのもとへ向かうよう、用事を頼みます。
こうして物語は大きく動くことになり…
主人公・ウィリアムの選んだ道は…
少しずつ紐解かれていくステラの秘密、それを知ってなおもステラの傍を離れないウィリアム。
ダレンの秘密、そして物語の黒幕…
すべてのキャラクターに血が通っていて、またタイトルにもきちんと意味が込められていて、とても質の高い物語でした。
しかし悪役がマジでクズ!びっくりするほどの悪!しかもあまり大物の悪って感じがしないところがまたww
人知を超えた存在だからこそのクズっぷりなんだろうけれど、なんか本当に救いが一切ない悪役なので、躊躇なくぶんなぐりたくなる感じで、倒して迎えるエンディングは、スカっと終わらせられるので良かったですがw
トゥルーエンドには本当に泣かされました。
あれ、オープニングをそのまま逆にした構図なんですよね…、ってこれはプレイした人に向けて同意を得たくて呟いてる言葉なので、この文章の意味が知りたかったらゲームを遊んでくれ…
本当いいゲームだから、損はさせないよ…。
*こちらはティラノゲームフェス2018参加作品です。
このティラノゲームフェスでは、応募されたゲームを遊んで感想を送るだけで豪華賞品が当たる、オンラインゲームイベント。
ゲーム制作者側も、ゲームプレイ側も、ともに盛り上がることのできるイベントとなっています。
ティラノゲームフェスは現在開催中! みんなで盛り上げよう!!
*画像はすべてえむコレ。「星屑とステラ」より