【 幸福のラルカ 】
サークルLibrettoさんのビジュアルノベル。
メインメンバーはティラノのプラグインを多数公開もしている黒豆キヅネさん。
えもふりとカメラを駆使し、フルボイス…という、映画のように楽しめる、まさに「ビジュアル」ノベルです。
プレイ時間は40分ほどかなと思います(と言いつつ私はバッドエンドなバッジが集められていないので、そっちまでコンプしようとすると、もうちょっとかかるかなと思うけど)
ティラノゲームフェス2018にて準グランプリ受賞!!
おめでとうございます!!
こちらから無料プレイ可能です(ノベルゲームコレクションへ飛びます)
スマホを含むブラウザのほか、Windows/MacintoshでDLプレイも可能です。
*公式ではPCからのプレイを推奨しています(カメラ機能などを使い、やや動作が重いので、DLしてのプレイがおすすめかな)
「ようこそ、カフェ・エスタシオンへ」
自分の存在もうつろな主人公は。
雨の中、ふらふらとさ迷い歩ていたところ、とあるカフェの従業員・リリィに発見されて、店の中へと招かれることになった。
そんなきっかけで入ることになったカフェ・エスタシオン。
店を気に入った主人公は、何度もカフェへと姿を見せることになる――
穏やかで優しいマスター。
長く働いているのに料理はいまいち…?な従業員のオリヴィア。
素っ気ないが心根は優しいパティシエのグレイ。
失敗も多いけれど頑張り屋さんのリリィ。
そして、時折自分をエスタシオンへと迎えに来る男・コーデリック。
カフェのみんなは、主人公へと、様々な物語を語って聞かせます。
それに対する主人公のこころは…?
カフェのみんなの優しさに触れながら、季節の移ろいの中を過ごす、1年間の物語。
えもふりを使用し、くるくると表情を変えるキャラクター達。
カメラもぐるぐると動き、まるで本当にカフェにいて、目の前にキャラクターがいるかのような錯覚を覚えるほど。
特にカメラの動きは秀逸で、キャラクターにスポットを当てるのはもちろん、カフェの中で座る席へと移動する表現や、主人公が目線を変える動きなども見事に表現しています。
主人公に、様々な話を語って聞かせる従業員たち。
各々の「知っている」話を聞かせます。
もしかしたらこの話には従業員たちの経験の話も混じっているのかもしれません。
だけど、深追いはされず、ただ、知っている話として語られます。
…でもちょっと想像しちゃうよね。
曰く、主人のために花を育てた機械人形の話。
曰く、歌を失った機械人形と、風の精霊の話…。
どの話も、少し寂しく、だけど幸福も感じる話で…それを聞いて、主人公――貴方はどう感じますか?
ここで選ぶ、主人公の感想が、おそらくエンディングのフラグになっているのでしょうが、悲しいエンディングを見たくなくて、選ばずにいます…コンプできなくてごめんね。
そして、カフェに通うようになって一年…
主人公を迎えに来るコーデリックの口から、主人公の正体と、ここへ通っていた理由が明かされます。
この一年…幸せに過ごしたあなたなら、きっと大丈夫。
さいごまで主人公の目的、そして正体がはっきりとしないままのプレイになるため、もしかして怖いオチになったりするんじゃあ…とびくびくしていましたが、とてもきれいで幸せなお話でほっとしました…。
ボイスも全員はまり役ですし、えもふりで表情を変えるキャラクターも魅力的。
ゲーム期間も、理由がしっかりあって「一年」と設定されており、その短い時間で従業員それぞれの優しい顔を見られたように思います。
そういう部分が、すごいちょうどいいというか…美しいゲームでした。
本当にカメラやアニメーションが美しいゲームなので、一度やってほしいです。
私はすごいびっくりした…あまりにもきれいすぎて…
*こちらはティラノゲームフェス2018参加作品です。
このティラノゲームフェスでは、応募されたゲームを遊んで感想を送るだけで豪華賞品が当たる、オンラインゲームイベント。
ゲーム制作者側も、ゲームプレイ側も、ともに盛り上がることのできるイベントとなっています。
ティラノゲームフェスは現在開催中! みんなで盛り上げよう!!
*画像はすべてLibretto「幸福のラルカ」より