【 ワンコイン 】
このブログでもたびたび紹介している笹笠箕範さんの短編百合ノベル。
他の作品同様一本道の読み物です。
3分もあれば読み終わる本当の短編。
芸大を目指して上京したものの、挫折して、今は給料も申し分ないメイド喫茶で働く主人公。
そこで、絵を描く才能を生かして始めた副業。
メイド喫茶の控室で、メイドたちの身体に淫紋を描くこと。
お値段500円で請け負っているそれは、通称「ワンコイン」。
彼氏へのアピールのために、子宮があるであろう位置に淫紋を刻みたがる女たち…
そして…ある日、彼女にワンコインを頼んできたのは…
芸大を目指して挫折、今はメイド喫茶のメイド、という、ありそうでなさそうでありそうな設定をうまく生かした「ワンコイン」とう副業の設定が面白いです。
しかも淫紋は毎回違うものを即興で描く、という主人公の才能よ。
今作も、豊富な文章力による、独特で深みのあるテキストがきらりと光る良作でした。
わずかなボタンの掛け違い、そういったものがさみしいお話でした。
でもハッピーエンドなのかな。
短編ですが、衝撃を感じるシナリオ。
プレイしておいて損はありませんよ。
*こちらはティラノゲームフェス2018参加作品です。
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*画像はすべて笹笠箕範「ワンコイン」より