【ようこそ、猫柳堂書店へ。】
サークルCFさんの、「猫柳堂書店」という本屋さんをテーマにしたオムニバスノベル。
本編5編と、それに対応する番外編が5編という、10個のシナリオが楽しめます。
なんとボイスあり。
全シナリオクリアまで1時間弱程度かなと思われますが、これは多少ボイスを飛ばしてでのプレイ時間なので、ボイスをしっかりっいてのクリアを目指すと、もうちょっとかかるかな(すみません、私の環境だとボイスが聞き取りづらく、一部スキップしてのプレイだったのです)
同作者さんの「愛しのライア」をプレイしていると「あぁ〜ww」ってなる部分があったりして。ライア可愛いよね。
猫柳、という名の猫がバックヤードで飼われて(?)いる書店「猫柳堂書店」は、主人公一純が祖父から継いだお店。
個性的な店員さんたちと、個性的なお客さんで、今日もお店はにぎわいます。
5つの本編+本編クリア後に読むとより本編が楽しめる番外編、という構成。
本編は、じんわりと心が温かくなるようなお話ですが、番外編はちょっとトボけた、別の意味でほのぼのするようなお話になっています。併せて読むと本当に面白いです。ちょっと恋愛?的な要素も…周囲からはどーみても両想いなのに、なんでこの二人付き合ってないんだろう?という、そんな二人にちょっとおせっかいを焼いてみたり…。
いや本当この二人いいカップルだと思いますよ早くくっついちゃえよ。
こんなふうに、個性的なキャラクターが多数登場します。
メンタルの問題でしゃべることのできない店員さんを受け入れることになり…、彼女ののひたむきで一生懸命な態度に心を打たれてみたり。
このお話は、本当ハラハラしながら読んでいたので、綺麗にお話がまとまって本当によかった。
かと思えば、しんみりとしたお話の後、息子を亡くしたお客さんが、BL小説をドカ買いして行って、そのギャップにびっくりしたり。
いえ、お客様の趣味は色々です、店員に口をはさむ余地なんてあるわけはありませんが…。
でも、しんみりとしたお話の後だからこそ、ああ、お客さんが元気になってくれたんだなあ、みたいな、ほっとする気持ちを抱いてみたり。
作者さんの、文章力も力量はかなりのものです。
ぐいぐい読ませる…というタイプではないのですが、ゆっくりとした語り口の物語を聞いているような、穏やかな心で読んでいけるお話でした。
セリフまわりや地の分もきちんとこだわっており、安心して読めるようなテキストでした。
声優さんの演技もキャラクターに沿ったもので…声でイメージが壊れることもなく安心して耳でも楽しむことが出来ました。
しかも、ちょこっとしか出番のない、ダイエットの本を探しているオデブなお客さんや、嫌がらせをしてくるクソ客にまでちゃんと声がついているこだわりっぷりww
ゲームのおまけにはキャラクター紹介があります。こちらが店長さんの一純さん。
全キャラに好きな猫の種類が書かれているのがかわいいこだわりw
シナリオ数が5+5とちょっと多いため、一見長くて遊ぶのがおっくうに感じるかもしれませんが、実際ゲームを始めると、次の話が気になってどんどん読んでしまう、そんな良作でした。
というか猫柳さんかわいい、ぼくももふもふしたい(怒られそう
*こちらはティラノゲームフェス2018参加作品です。
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*画像はすべてCF「ようこそ、猫柳堂書店へ。」より