【 ランス01 -光をもとめて- 】
1989年(平成元年)に発売された、アリスソフトのデビュー作「ランス -光をもとめて-」の、24年ぶりのリメイク作。
随分長いこと、TADAさん(ランスのおとうさん)が「ランス1は完全に作り直したい」って言ってたので、満を持しての登場、という感じでした。
短編だった旧作のリメイクで、ストーリー自体がやや短めなのもあってか、ロープライスの4800円のゲームです。
とはいえかなりシステムもシナリオも洗いなおされているため、ロープライスというにはかなりボリュームがあり、これぶっちゃけフルプライスでよくね?!って感じなんですが…(いやそれアリスのロープライスのゲームには毎回思うけれどさ…
*この記事は18禁です。
高校生以下の方の閲覧を禁止します。
【ランス01 -光をもとめて-】
発売/開発:アリスソフト
ジャンル:RPG+カード
対応ハード:WindowsXP以降
発売日:2013年9月27日
定価:4800円
レーティング:18禁
いずれ王になる(どころか王よりビッグになる)と息巻く彼は、キースから「女の子の絡んでるお前向けの事件」として、貴族であるブラン家の娘・ヒカリを探し出し保護する仕事を紹介され、ヒカリちゃんの可愛さにぐふふとなり、仕事を受けることになる。
ランスは、奴隷のシィルを連れて、ヒカリが行方不明になったパリス学園を調査するため、学園のある、リーザス国へと向かう…
というわけで、基本的なストーリーはランス -光をもとめて-と同じく、ヒカリ・ミ・ブランを求めるお話になります。
シィルに集めさせた情報を聞くためにパリス学園を出入りしながら、盗賊を倒したり、コロシアムに挑んだり、妃円屋敷の幽霊を倒しに行くのも、同じです。
ただし、前作ではランスがシィルを先にパリス学園に行かせてあとから追いかける形だったのに対し、こちらでは一緒にリーザス城下町へと向かっています(ここからシリーズを開始する方向けにシィルを紹介する意味での配慮?)
また、鬼畜王ランスより、キャラクター「メナド・シセイ」が追加されたこともあり、メナドがらみのイベントで「マーガリン英雄墓地」が追加されてるのが大きな変更点かな。
今回のタウンマップです。移動が、移動先クリックで簡単にできる! めっちゃ大きな進歩!w
街のレイアウトも大きく変わってます。あちこちに点在していたお店が、だいたい同じ場所に固まるようになりましたし、より説得力のある街並みになったように思います。
画面右上には時計が表示されています。
お店を出入りすることや、ダンジョンを一定歩数歩くことで、次の時間に進みます。
夜にならないと開かないお店などがあるほか、夜になるとモンスターが強くなったり、そのまま朝を迎えてしまうと、バットステータス・徹夜、になったりするので、常に時間を気にしながら行動しましょう。
フィールド・ダンジョンの移動は、カード選択式です。
5枚のカードが横に並んでおり、目の前3枚のなかからどれか進みたいものを選びます。
イベントなどは、例えば「部屋に入る」カードを選択することで、部屋に入ったイベントが発生する…などという感じになっています。
一部の汎用カードはランダムではありますが、重要なカードの位置は固定のため、何度か出入りしていれば覚えることができるので、ちゃんと「ダンジョン」という感じがします。
宝箱を拾ったり、回復したり、状態異常になったりするような汎用イベントは、こんな感じに挿入されます。
差し込まれるランス君のカットがじわっとむかつくんですが、いかにもランス君らしくていいなあとも思いますね。
ここのノートのようなデザインが、なんとなくアナログゲームを意識させるなあ。まあ、チップシステムといい、おそらくアナログゲームを意識しているんだろうけど。
戦闘も独特です。
画面下の、武器や防具のチップを選択(BET)し、戦闘開始ボタンを押すと、敵とランスが同時にダメージを与えあいます。
基本的に、レベルアップで上がるものはHPのみなので、敵への与えるダメージや、ダメージ軽減率を上げるためには、より良いチップをデッキに加えておく必要があります。
武器や防具にはクールタイムがあるものもあるため、それを考慮しながらバランスよくデッキを組みましょう。
最初は持てるチップの数は少ないですが、レベルアップをしたときや、イベントなどで、所有できるチップ枚数が増えることがあります。
そしてこのゲーム、町中やイベントシーンなどでは、AVG画面に切り替わります。
現代風に、遊びやすくはなっていますが、ややレトロな感じで昔懐かしいですよね。
左のアイコンから、こんな風に、「目→何か見る」「口→シィルと話す」みたいな感じにコマンドを選びます。
重要なイベントでは、しっかり調査しないと話が進行しませんが、リメイクと言うことでレトロゲームを意識しているのかトラップも多く、選んだコマンドによっては結構ヒドい目にあうこともあります…。
ランス無印では名前も呪文もなかった、レベル屋のウィリス、今回はちゃんと名前もあるし、おなじみ?の呪文もあります。という、のちの作品の設定を反映するリメイクは、嫌いではないけれど、ちょっと寂しい。
彼女はまだレベル屋であって、レベル神にはなっていません。経験を重ね、しっかり「レベル神」になるのはのちの作品から。
ちなみに、役に立つのか立たないのか前作でも疑問ありまくりだった、情報屋の女の子は、びっくりの変化を遂げています。
情報屋の女の子とえっちなことができないのは、リメイク前同様です…。…まぁ今作の変化があんまりにもアレなんで、えっちできても困るような気もするんだけど。ニッチすぎる。プリンセスXか。いやわたしはイケる(ニッチ
パリス学園にシィルが潜入しているのもリメイク前の通りです。めがね!!
リメイク前同様、学園ではシィルから情報を聞いたり、回復をかけさせたりすることができます。
…が、さすがに今回はランス君は魔法を覚えられませんw
と、こんな風に、完全に作り直したといいながらも、全体的にリメイク前をきちんと踏襲している、という印象の、リメイク作品です。
ただ…そんなところまで踏襲しなくてもよかったよ、な点は、理不尽なゲームオーバーの多さw
難易度が高いというよりは、昔のゲームにありがちなデストラップめいた罠でゲームオーバーになります。
といっても、さすがに選択肢によって即ゲームオーバー…のリメイク前のイベントを入れるほど鬼ではなかったのか、せいぜい大ダメージを受ける、程度のイベントになってますが(それでもよくガメオベアるけど
というわけで今回は、あのトラップガールはいません。実はコロシアムの背景にいるのがそう、らしいのですけれど。つまり、あの子、リメイク後では盗賊にひどい目に合わされるルートは免れたのねよかった(よかった?
あ、そうそう、このゲーム、パッケージは限定生産だったのでもう手に入らないんですけど、なんと、パッケージ版、プラスチックケースだったんですよ!w
古い、FD時代のゲームって、プラスチックのケースが主流だったんです。
おそらく、当時のソフトは、FDが壊れやすいため、それを保護するための硬いケースだったんだと思うんですけど、それを模しています。
そして、公式通販特典は、ケースに差し込める、ランス無印のパッケージをやっぱり模したデザインの、トマト・ピューレちゃんジャケットが付いたのでした。そしてトマトちゃんは今作にもやっぱり出てきません。ほんとなんでwww
そして、マニュアルというか封入冊子も、モノクロ印刷で、しかも当時掲載されていたコンテンツを模しているんですよ。わーわーすごい!
ランス01のパッケージ版持ってる人は、ぜひマニュアル配布ページから、ランス無印のマニュアルと比較してみてください。本当面白いよ。
さすがに、記録媒体はFDではなく、DVDに収録されたゲームではありますが(こんなゲーム、FDにしたら100枚あっても足りないよ!)、当時の雰囲気を少しでも味わえるこのパッケージ、なかなか面白いものでした。
↑公式サイトへ↑
(DL販売で購入できますよー)
*画像はすべてアリスソフト「ランス01 -光をもとめて-」より